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遠山寺

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比企郡嵐山町遠山地区(遠山211番地)には小倉城主、遠山氏と関連すると思われる遠山寺がある。
遠山寺を含めた遠山の集落は、小倉城の城下町であった。

境内は閑静な佇まいでありながら、小倉城主の威光を察することができる。
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紅葉の季節は特に美しい。
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道路沿いに案内板がある。
嵐山町指定天然記念物
遠山寺の椎
指定 昭和34年11月20日
所在 大字遠山
遠山寺は曹洞宗で遠山左衛門太夫光景開基、漱恕全芳開山と云い、全芳は永正15年12月15日歿したという。
遠山寺の裏山には、この地方としては珍しい椎の巨木があり、樹齢800年と推定されている。
この椎は、ぶな科に属し、わが国西南暖地の山地に成長するもので、常緑の大喬木となるものである。
尚、この地遠山の南、槻川の清流を距てて玉川村には、遠山氏ゆかりの小倉城跡が望める。
昭和50年2月 嵐山町教育委員会

ここからが重要であるが、「遠山右衛門大夫藤原光景」の宝篋印塔が存在している。山門左手の山腹に墓地があり、解説が刻まれた石碑がある。
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遠山右衛門大夫藤原光景の墓
この苔むした宝篋印塔は、遠山右衛門大夫光景の墓と称されている。遠山氏の遠い祖先は、建久年代(1200年代末)に遡る。美濃国遠山荘(現在の岐阜県恵那郡の南部)の出身であり、後北条氏に仕え、曽祖父丹後守直景の代から江戸城代を勤める。一方、遠山の南境の小高い山頂に建つ小倉城の城主でもあった。光景の父、右衛門大夫政景は相州鴻之台の合戦において顕著な武勲をたてながらも、祖父綱景とともに討死。その菩提を弔うため、遠山寺に本堂を寄進する。光景の子孫から江戸時代の名町奉行として、テレビや映画のドラマで有名な遠山の金さんこと遠山左衛門尉景政がでている。光景の没年は天正15年5月29日である。当地に残った子孫は、山下家を名乗っている。
平成16年12月吉日
遠山寺23世 清純 撰

遠山寺の裏山は標高192.2mの「寺山」といい、小倉城自然地形の外郭線の北西隅にあたる。
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地図はこちら
by t_samanosuke | 2014-06-01 07:00 | 小倉城【ときがわ町】

埼玉県【比企郡・入間郡】のヲタク向け城跡探訪記等々


by 田中 正純